安易な「移民受け入れ」は要注意!(下)                
1.在日中国人
 在日中国人とは、日本に在住している中華人民共和国か中華民国(台湾)の国籍を有する華僑のことであるが、独立行政法人統計センターによると、2010年12月末時点では両地域合わせて687,156人の在日中国人が登録されており、これは565,989人の在日韓国・朝鮮人を超える規模である。既に2007年8月に人民網が、東京では100人に1人は在日中国人であると伝えている。 2010年12月末の在日中国人の国内分布は東京が最も多く164,201人、次いで横浜を擁する神奈川が56,095人、以下、大阪府51,056人、埼玉48,419人、愛知47,454人、千葉県45,427人、兵庫25,585人、福岡県21,936人、茨城15,726人、岐阜県15,340人と続く。このように在日中国人の居住地は大都市圏に集中しているが、中でも関東南部への集中が顕著である。 なお、表に表れない非公式な数字を入れると東京には二倍の30万人以上が居住しているといわれる、それほどに中国人の東京への一極集中が顕著である。近年、東京の池袋周辺などに代表されるように、近年では各地に中国人コミュニティを形成しているが、圧倒的に多いのは関東圏である。
 なお、平成12年から平成21年までの10年間で日本国籍を取得した在日中国人の数は、4万人以上である。
在日中国人による犯罪・・・中国人による犯罪は1990年代末から2000年代初頭の間に急増し、現在は高止まりの状態が続いている。国内の外国人国籍別犯罪件数では、1989年以降、中国人が23年間連続1位となっており、ほとんどの凶悪犯罪で1位、あるいは3位以上の上位に位置している。来日中国人による犯罪が目立つものの、在日中国人が来日中国人に犯罪を指南・手引きしている側面があり、問題は来日中国人だけに留まらない。凶悪犯罪と入管法での検挙が多い傾向にあり、留学生・就学生制度の充実を背景として、来日外国人犯罪検挙者の40パーセントが来日中国人となったこともあり、日本に留学と偽って入国する者への対策として、留学生の入国審査を厳しくする方針が打ち出された。

2.日中関係と在日・来日中国人に対する懸念
(1)日台関係・・・1992年以前の台湾では、江沢民以降の中国で行われている反日教育よりも熾烈な反日教育が行われていた。しかし、自ら「21歳(1945年)まで自分は日本人であった」と表明するくらい親日的な李登輝氏が
中華民国総統になってからは、現在の中国・韓国・北朝鮮に見られるような偏向した反日教育はなくなった。当然、日本との関係も中国・韓国・北朝鮮に比べて良好ではある。しかし、現在の馬英九総統は、表向きは日本にも配慮した対日融和政策をとっているが、中国本土の影響を受けて反日色が強くなることが考えられる。したがって、これからの日本の移民政策を考える上で考慮されなければならない要因となる。
(2)日中関係・・・中国共産党の覇権主義政策と江沢民政権以来の中国の反日教育の結果、尖閣諸島問題も加わって日中関係は極めて険悪な状態にある。
 中国には、中国海軍の近代化概念として「第一列島線」「第二列島線」という国防方針がある。
 
「第一列島線」は、九州を起点に、沖縄、台湾、フィリピン、ボルネオ島にいたるラインを指し、中国海軍および中国空軍の作戦区域・対米国防ラインとされている。この第一列島線に日本列島の一部が含まれ、この区域内には、南沙諸島問題、尖閣諸島問題や東シナ海ガス田問題など、領土問題が存在している。中国の中学校歴史教科書には、かつて朝貢貿易を行っていた地域(シンガポールからインドシナ半島全域、タイ、ネパール、朝鮮半島、琉球など広大な地域)は、「清の版図でありながら列強に奪われた中国固有の領土である」と明記されており、中国では、これらの地域を本来の国境とは別の「戦略的辺疆」と呼んでいる。中国政府が東シナ海ガス田問題等の国際問題で発言する「争いのない中国近海」とは、「戦略的辺疆」の内側海域を指しており、中国固有の領土であるこの地域の安全保障・海洋権益は、中国の手により保全すべきというのが、中華思想に基づく中国の考えである。
 
「第二列島線」は、伊豆諸島を起点に、小笠原諸島、グアム・サイパン、パプアニューギニアに至るラインである。近年に至るまで、中華人民共和国の海洋調査は、第一列島線付近までに留まっていたが、このところは第二列島線付近でも調査を行っている。海洋調査は、他国の排他的経済水域内では行えないため、第二列島線付近にある沖ノ鳥島問題が持ち上がっている。 この第二列島線は、台湾有事の際に、中国海軍がアメリカ海軍の増援を阻止・妨害する海域と推定されている。
 そこで、在日中国人の帰化後の話に移るが、2011年10月18日発売の「新潮」11月号に掲載された『帰化中国人防大生「工作員」疑惑』から抜粋して引用すると、陸自少年工科学校を経て防大に進んだ成績優秀な元中国人少年Kは、表向きはさておき、裏ではかなり親中国の動きをしているらしく、防衛大学校の同級生に対して、「きみたちは中国を誤解している。一度、故郷に遊びに来たらいい。案内するよ」「中国はいい国だよ、一緒に行こう」などと頻繁に声をかけ、さらに共産主義研究会を立ち上げようともしていたそうである。当然、この幹部候補生Kは防衛省や公安当局からマークされるようになったが、その報告書によれば、Kに対する内部告発があった際、Kの成績があまりにいいので、当初、やっかみだと思われた。しかし、公安情報によると、Kはステルスなど最先端の技術が目の前にある航空自衛隊を狙っていたらしい。すでに幹部の間では、機密度の高い情報に接触する部署に行かせるわけにはいかないという声も出ていた。中国の瀋陽を中心として専門のスパイを作るエリート養成機関があり、その機関では子供の頃から語学の訓練をすることもあることから、Kはその機関の出身ではないかとの疑いもある。
 ここで問題としたいのは、日本国内での帰化申請の際の審査の甘さである。Kの実父母は中国人で、Kの実母はKを生んだ後に来日したが、日本にいる間にKの実父と離婚し、熊本市に住む日本人と再婚した。それを機にKを中国から呼び寄せて、母子ともに中国籍から帰化したということだ。Kは10歳まで中国の祖父母に育てられ、小学4年生の時に日本の学校に転校してきたが、この時から日本語はある程度話していたそうである。自衛隊の少年工科学校あるいは防衛大学校は、生粋の日本人でも入学するには難関のコースである。Kは防衛大学でも優秀な成績を収めていたので、将来は幕僚長クラスの候補と目されていたらしい。 
 他方、Kの母親のは、中国の名門である精華大学(とくに理系では中国で最も評価が高い)を卒業、上海の同済大学を経て東京大学大学院に留学していた。いわば中国の超エリートである。東大では生産技術研究所に所属。専門は建築学で、「鉄骨加構の終局限界状態設計のための確率極限解析についての研究」(1997年)という論文で博士号を取得、土木関係の中国向けの翻訳書もある。そのKの母親は、この疑惑が発覚した当時、熊本市近郊にある小さな土木コンサルティング会社に勤務している。国家の頭脳になる可能性も秘めたエリートが、なぜ日本の地方都市の名もなき会社員となっているのか。しかもその会社は防衛省からの受注実績があることが判明したのだそうである。熊本市の中心部から路面電車で20分ほどの近くに陸上自衛隊西部方面総監部と弾薬庫がある住宅街の一角にKの母親と義父が住んでいる自宅がある。Kの母親と義父の結婚は、中国領事館の関係者が取り仕切る結婚斡旋の組織があり、二人はそこを通して結婚したというのだ。 
 ・・・これは疑惑の段階でのほんの一例であるが、内外の情報関係者の話を総合すると、ビジネスマン・留学生・大学教授の肩書で日本-に滞在する中国のスパイは最低でも4~5万人は居るそうだ。勿論、その中には日本人と結婚して日本国籍を取得したり、日本国籍を取得した後で離婚し、今度は新しく来日した中国人と結婚し、その中国人に日本国籍を取得させ、このようにして日本に帰化する中国人の数は年々増えていく。
 中国で工作員訓練を受け、日本の大学で教授として教鞭をとっている中国人が、2009年の時点で約2000人くらい居るとの情報もある。
 在日中国人のすべてがそうであるとは言わないが、中国本土で反日教育を受け、中国共産党・政府・軍などから特殊な使命を与えられて来日する中国人も少なくない。
 

3.小説『大地』に学ぶ中国人の大移動
 中国清朝時代の苦しい農民の生活を描いたパール・バックの小説『大地』には、
 「ある日、南の空に小さな雲が現れた。初めは地平線上に浮かぶ霞のようだったが、やがてそれが空に扇形に広がってきた。雲か霞かと見えたのは、実はイナゴの大群だった。そのうち空は暗くなり、無数のイナゴの羽音で大気が震えた。これに襲われた彼らの農作物はすべて食い尽くされてしまった」
と書かれている。
 ここで「イナゴの大群」と書かれているのは、実はトノサマバッタやサバクトビバッタの大群であったそうだが、トノサマバッタやサバクトビバッタは、その数が増えて周囲に仲間が多くいるのを認識すると、このままでは食料不足になるので移動を考えて足や羽が通常とは違う丈夫な個体に変身し、一斉に旅立って遠方の農地などを襲い、さらに大発生して大群となり、台風のように何百キロも飛び回りながら緑を食いつくすそうである。
 13億余の人口を抱える中国は、国民を食べさせていけなくなれば当然に現在の統治機構は崩壊するだろう。要するに、中華人民共和国が分裂し、内戦状態になる。中国共産党とその政府は、いかにして国民の不満を抑え、国民の生活を向上させるかに腐心しているが、その一環として、かつて朝貢貿易を行っていたシンガポールからインドシナ半島全域、タイ、ネパール、朝鮮半島、琉球など広大な地域を、「清の版図でありながら列強に奪われた中国固有の領土である」と教科書に明記して国民に教育している。習近平が唱える『中国も夢』とは、これらの地域(中国固有の領土)の奪還かもしれない。中国は中古の空母を改造したり新たに建造を計画して着々と『中国の夢』の実現に向かっている。その過程でどのような形になるかは予測できないが、バッタの大群が移動するように大量の中国人が我が国に入ってくることは想定して対策を考えておくべきである。
 中国では、
「軍事力を用いなくても、毎年数千人が日本に帰化することで、100年もすれば日本は中国の特別区になる。」と囁かれているそうだ。
 前述のように、10年間で4万人以上の中国人が日本に帰化しているが、このペースで中国人が日本に帰化し、10年、20年、50年・・・100年と経過してから気づいてみると、バッタの大群によって緑が食い尽くされてしまうように、いつの間にか日本が中国の特別区になっている・・・という話を笑い話で済ませられない気がする。
 それであるならば尚更のこと、『日本が外国から「自分のことばかり考えていないぞ」と評価されるために』相応の移民は受け入れるべきだとの
安易な「移民受け入れ」論は要注意である!

(石戸勝夫)

    関連リンク   ◆安易な「移民受け入れ」は要注意!(上)
                
   ◆バッタと中国 


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